Yukkieの子どもと一緒に学ぶ子育て

算数大好き息子と元英語講師の母の二人暮らし。夫とは2017年に死別。前を向いて明るく楽しく生きています。私たちの日常や日々思うことを綴ります(ギフテッド、2E、学習、受験、塾)

[発達の凹凸] 激しい癇癪(2)

ペアトレで、癇癪を起こす息子に手を焼いていると相談したら、

先生から「暴れたかったら暴れさせてあげて」という意外なアドバイスをもらいました。

 

 

(え、暴れさせるって、あれをそのまま放置するんですか…💧)

 

 

正直、最初に聞いたときは困惑しました。

 

 

子供が激しく暴れているところを頭に思い浮かべながら、「おお!ナイスアイデア!」とは全くなりませんでした。

 

 

先生には、癇癪を起している息子にかける言葉も全て子供の気持ちを理解していないものだと言われました。

 

「なんでこんなことでイライラするの?」

「ちょっとぐらい間違ったっていいよ」

「そんなこといちいち気にしない」

「やり直せばいいだけ」

「やるんなら楽しくやろうよ」

 

私としては息子の気持ちが少しでも楽になるように、思い通りにならないことをどう受け止めたらいいか「教えて」いたつもりだったのですが。

 

先生曰く、

これは完全にお母さんの視点です。本人もできることならイライラしたくないんです。お母さんは間違っても気にせず平気でいられますが、それははお母さんの思考と性格。この子も同じように気楽に考えられるなら苦労しません。それがこの子の苦しいところなんです。本当は本人が一番楽しみたいと思ってるんですよ。

 

そうなんだ。

大人は長年の経験から、自分の気持ちを楽にしたり、達成感を得られたり、自己満足度高めたりするために物事にどう対処したりよいか、方法を確立しています。私はそれを自分の子供にも当然のように押し付けて、これが一番よい方法だからそうしなさい、と導いているつもりになっていました。でも実はそれは子供の気持ちを汲んでいない、独りよがりの対応だったとは…。

 

予想外のアドバイスとは裏腹に、先生な言葉がすんなり心に入ってきたのは、やはり今までのやり方ではうまく行っていなかったからだと思います。いろいろと対応の仕方を変えて模索していましたが、子供に対する理解のところで根本的に間違ってるとは考えたこともありませんでした。それどころか、いくら言い聞かせてもなかなか思考回路を変えられないと、息子に否があると思っていたのですから。

 

 

また、息子のような考え方を「二元論的思考」だと言うのだそうです。

 

物事を100か0かで捉えてしまう。つまり中間がなくて、完璧なら◯、1つでもミスがあったら全てが✕という捉え方です。

 

二元論的思考と聞いて、「あぁそれだ!」と思いました。

 

なんでこんな些細な間違いにギャーギャー騒ぎ立てるの?間違えば消してやり直せばいいだけなのに。プロセスを楽しめるようになれないの?失敗から学ぶこといっぱいあるのに。て言うか、ほとんど失敗してないやん!!  (たまに関西弁出ます)

 

と、日頃から疑問だらけの息子の行動も、この一言で腑にに落ちました。

 

先生は続けます。

この子はイライラして騒いだり、乱暴なことをするはいけないと自分でよく分かっているんです。でも思い通りにいかなかった時にイライラを押さえるのは難しいんです。これは脳の構造の問題です。だから、イライラしたときに「イライラするな」と言うんじゃなくて、認めて受け入れてあげてください。時間はかかりますが、それを繰り返していけばいつか治まります。

 

なるほど。

確かに息子は、癇癪を起こして暴れることは良いことではないと十分理解しています。

 

それまで何カ月もの間、一緒に対処法を考えてきました。例えば、イライラし始めたら爆発しないうちに原因となっていることから離れるとか、他のことをして気を紛らわすとか。子供は自分で、ドラえもんを読む、おしりたんていの録画を見る、ママにこちょこちょしてもらう、などの具体策を立てて、ちゃんと本番で実践していました。

 

でも癇癪が起こったときにそういうことがちゃんとできるかというと、努力はするけど、結局は無理でした。

 

まず、問題集から離れられません。うまく行かないときほど、固執してしまいます。

何とか離れられたとしても、ドラえもんのマンガもおしりたんていの録画も、形だけは見るように実践しますが、脳は完全にイライラに支配されていますから内容が入ってきません。

 

結局感情に打ち克てず、騒ぎだします。

 

感情を抑制しようとしても、遅かれ早かれ結局最後にはブチ切れてしまうのなら、それはストレスに晒される時間を無意味に長くするだけで、メリットがないどころか余計に負担がかかるなと思いました。それは母にとっても同じようにストレスです。

 

それなら最初っから暴れさせてやるのも一案かなと、少し思い直しました。

 

でも、激しく癇癪を起す息子をとがめもせずに黙って見守っていられるか、全然自信はありませんでした。

 

(続く)

 

※上記のペアトレ講師のアドバイスは、息子の性格や特性、年齢などいろんなことをよく理解した上でくださったものですので、誰にでも同じように当てはめられるかどうかは分かりません。一つの参考例としてお読みいただければ幸いです。

 

激しい癇癪(3)

https://athena-englishschool.hatenadiary.jp/entry/2021/01/23/013634