Yukkieの子どもと一緒に学ぶ子育て

算数大好き息子と元英語講師の母の二人暮らし。夫とは2017年に死別。前を向いて明るく楽しく生きています。私たちの日常や日々思うことを綴ります(ギフテッド、2E、学習、受験、塾)

[発達の凹凸] 激しい癇癪(3)

なんと、ずいぶん前に書いて、なぜか消えてしまった記事が下書きに戻ってきていました。2020.10.14の日記で、「せっかく書いたのに消えてしまって、またいつか書きます」と宣言したものです。

10月10日に書いていたようですが、読み返してみると、この頃からも息子の様子はさらに変化していて、たった3ヶ月でも結構成長しているものだなと思いました。

母も一緒に成長できているかな?

 

激しい癇癪(2)

https://athena-englishschool.hatenadiary.jp/entry/2020/06/29/214444

 

*****ここから2020.10.10に書いた記事です*****

 

ペアトレで、息子の激しい癇癪の対処法として、暴れるのを無理に止めないように言われ、困惑しながらもやってみようかと思い始めたところからです。

【これは幼稚園年中から年長頃の話です】


普段は穏やかで素直な息子ですが、癇癪を起こすと別人と化しました。

泣く、わめく
床を踏み鳴らす
寝転んで体を揺する
寝転んで足を床に打ち付ける
物に当たる
(鉛筆や消しゴムを投げたり、問題集をグシャっとしたり)
戸を乱暴に開け閉めして大きな音を立てる

などのようなことをしていました。

 

これに対して、私が注意したり叱ったりすると、さらに激しくなって、体当たりしてくることもありました。


どの行為もつらかったのですが、特に私が我慢できなかったのは「床を踏み鳴らす」ことでした。

 

背も高く、力も強いので、音や振動が大きく響きます。うちは集合住宅の1階に住んでいますが、実は過去に一度お隣から大きな音がすると苦情が来たことがあります。そういう経緯もあり、本当に気を付けていましたから、床を踏み鳴らされるとこちらもカッとなりやすいのです。

 

ペアトレの先生の「暴れされてあげる」「暴れても良い場所を作ってあげる」というアドバイスから、まずは厚さ3cmのウレタンのクッションラグを購入し、カーペットの上にそれを敷いて、更にその上にもともと使っていたラグを敷きました。3重です。

そして、赤ちゃんの時に使っていたベビー布団の敷マットを引っ張り出してきて、そばに置いておき、癇癪を起しだしたらサッと広げてその上で暴れるられるようにしました。

 

まずはリハーサル。

落ち着いている時に、「イライラしたらここでならいくら暴れてもいいよ」と教えて、試しに思いっきり暴れさせてみました。

 

床鳴らしの中でも一番ひどいのは、仰向けに寝転んで、足を思い切り高く持ち上げてから勢いよく落とし、かかとですごい音を出すものでしたが、これもベビー布団の上なら全然床に響きませんでした。

 

まずはこのように、可能な音対策をやってみました。

 

しかし実際には、癇癪を起こしてから、敷きマットを引いて「ほら、ここにおいで!」と誘ってもすぐには来ない時もあります。

 

一旦やって来てそこでドンドンできても、床と比べて衝撃が少ないのが物足りないようで、わざとそこから外して床を鳴らしたりしました。

 

子供が上手くできない時も、私が子供に上手く対処できない時も多々ありました。

 

でも、以前と比べて何かひとつでも改善できたことがあれば、前進したと考えるようにしました。

 

先生も「対応を変えたからと言って、すぐに子供の癇癪が治まるわけではない。時間はかかる」と仰っていた。

 

ただ、私自身は「怒りとかイライラのエネルギーを放出させてあげれば、そのうち出尽くしておさまる」と考えるようになりました。

 

気持ちを抑えたくても抑えられないで苦しんでいると分かれば、怒ることはできなくなります。子供の気持ちを楽にさせてやろうという風に考えらると、癇癪を見て私もイラつくことは少し減りました。

 

上手くいくこともあれば、疲れていたり、忙しかったりでそう簡単に受けもめられないこともあって、急にいつもいつも優しい気持ちになれたわけではありません。でも何も意識しないよりはずっといいです。

 

そして、大事なのは「とにかく褒める」こと。癇癪を起こして暴れて何を褒めるのかと思われるかもしれませんが、例えば、

 

子供がイライラし始め、最初はクッションマットのところに来て暴れた。でもその後癇癪がひどくなり、そこだけでは治まらずに別の場所に行って大きな音を立てて暴れた。

 

以前ならこういう場合、追いかけて行って、「そっちに行かないで!」「ドンドンしないでって言ってるでしょ!」「せっかくマット敷いてるのに!」などと怒ったかもしれません。

 

そこをぐっと我慢して、少し放っておく。無視できないことをし始めたら(それはこちらの我慢の限界ではなく、例えば近所迷惑になるとか、物が壊れるとか、ケガしそうだとか)、「じゃあベッドの上ならドンドンしてもいいよ」などと、暴れても良い他の場所を与える。

 

しばらく暴れて、落ち着いて話せるようになれば、叱らずに褒めてあげる。「始めはちゃんと自分からマットの上に来たね。ちょっと音立てたけど、ママが言った通りにベッドの上にちゃんと行けたね。えらかったね。ドンドンしちゃったけど、ドンドンしたらダメってよくわかってるんだよね。かしこいね」とどんなことでも良いから褒めるのです。

  

小さなことでも良かったところをしっかり褒めてあげると、その良い行動が頭に残り、次もそういう行動をしようと子供は思います。

 

もしかしたら行動は全然変わっいないように見えたかもしれません。でも表面に表れなくても、子供の中で意識は変わっているかもしれません。「今日はうまく行かなかったけど、そういうことをしない方が良いことはよく分かってるんだよね。それさえ分かっていたら、少しずつできるようになってくるよ」と言ってあげれば良いと思います。

 

もっと言えば、実は本人は怒りまくっている間、「そういうことをしない方がいい」なんて意識もなかったかもしれない。それでも「怒ってるときはちょっと忘れちゃったけど、本当は知ってるもんね。分かっていればだんだんできるようになるよ」など、半ば無理矢理でもいいから何かプラスの表現を使って話してあげるといいと思います。そうすることで、良い行動がどんなものか再認識し、それを意識に定着させることができるのではないかと思います。

 

こういうやり取りを繰り返していると、そのうち、息子は暴れた後に「暴れてごめんね」とか「我慢しようとしたけどできなかった」とか、自分の気持ちを言えるようになってきました。これは本当に大きな変化です。

以前は、息子が私を叩いてしまったとき、こちらも反射的に怒ってしまって「そんなことしたらダメでしょ!ごめんなさいは?!」とその場で謝ることを強要していました。息子は謝らない、それにまた私が腹を立て、状況がどんどん悪化して収拾がつきませんでした。

 

少しずつですが暴れ方も治まってきました。ひどいときももちろんありますが、何回かに一回かは泣きわめくけれど、床を踏み鳴らさなかったとか、うちの場合は力いっぱい抱きしめると少し落ち着くらしいので、暴れたいのをこらえて「ぎゅーってしてー」と私のところに言いに来たりするようになりました。

 

こういう変化は1カ月以内に見え始め、2カ月、3カ月かけて少しずつ落ち着いてきました。


調子のよい日も悪い日もあり、たまには全然前と変わってないと感じて悲しくなる日もありましたが、でも少し長いスパンで見ると、前よりも何かしら必ずよくなっているところはあります。

 

半年するとかなり楽になりました。

 

(続く)

激しい癇癪(4)

https://athena-englishschool.hatenadiary.jp/entry/2021/01/23/145443